「知らずに死ぬか、知って殺されるかの違いだ」

基本編: 勝利と敗北



敗北条件

本作の敗北条件は、基本的には「一行の全滅」だ。しかし、HPが0になって死ぬという状態に必ずしも全員が陥らなくても、敗北条件が満たされゲームオーバーとなることがある。

例えば、「きょうふ」にかかった他の4人を助けるために、秋子さんが単身赴く途中でザコにやられて死亡、なら敗北条件を立派に満たしている。極端な話、一度に全員がトラップにかかり「味方の救助があるまで行動不能」となると、助けるための仲間が存在せず、誰も死んでいなくてもその時点で敗北が確定することになる。

あなたは しにました結論としては、全員が同時に所記の条件を満たすと即ゲームオーバー、だ。画面は力尽きた君の前に、非情な「GAME OVER」の白い文字列を表示することであろう(右図参照)。




勝利条件

では、上のような困難を首尾よくかいくぐったとして、どうすればこのゲームに勝利したことになるのだろうか。

本作の勝利条件は、言わずもがな「間宮邸を脱出する」こと。その目的のために、一見出口の発見とは全く無関係なことも数多くやらされるが、わらしべ長者の故事にもあるように全ては脱出へ向けた壮大なフラグ立ての一環なのである。

さらに筆者としてはもうひとつ、より重要な勝利条件を挙げておきたい。「ファミコンという限られた環境にありながら全力で創り出された恐怖の演出を、懐かしさと一種の鮮烈な驚きとをもって味わい、楽しみ、そして怖がる」ということを。

このゲームにはラスボスがいて、エンディングがある。だが、たとえラスボスを倒せたとしても、本作に何の感情も感動も抱けなかったプレイヤーは、真の意味での勝利者ではない。そして、たとえエンディングを見ることが叶わなかったとしても、ファミコン上で描かれた恐怖に心を震わせながらプレイできた者は、それだけで本作に対し充分な勝利を収めたと言っていいだろう。


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