「わしは山村という。お前らと同じ目に遭ってる、と思ってくれていい。
お前らも屋敷の出口を探しているんだな。よしっ、ついて来い……。
生き残る方法を教えてやる。死にたくなければよく聞くことだ」
――山村健一 (配役: 伊丹十三)
1.パーティー編成は「先行班で切り開く&後続班でイベント達成」を!
お前らの仲間の組み方はどうなっている? 3人と2人のパーティーに分かれてるのは当然だが、問題はその陣容だ。わしは「先行偵察班」と「後続探索班」の二手に分かれるのを勧めておく。
システム上、お前らは最低でも二手に分かれちまうが、この屋敷にはどうしても分かれんと解けん仕掛けはほとんどない。事実上は、5人がかたまって動いてもいいわけだ。
そこで、パーティーはこう分けるといい。
先行偵察班: 和夫〈ライター〉、アスカ〈そうじき〉、エミ〈カギ〉
後続探索班: 秋子〈くすりばこ〉、田口〈カメラ〉先行偵察班の固有アイテムを見てみろ。ガラス片だの錠の下りた扉だのの、障害物を撤去できる連中だろう。まずこいつらを先に進ませて邪魔物を除き、針路を確保したら後続の奴らに「こうたい」して進ませる。こいつを繰り返すんだ。
もちろん固有アイテムだけでどんな障害物でも破壊できるわけじゃないから、先行隊には通常アイテムも〈ハンマー〉〈じょうぶないた〉〈まるた〉だのの通行用の道具を持たせるようにしろ。逆に、後続班には主にイベントアイテム系のものを持たせるといいだろう。
と、理屈の上ではそういう編成が磐石の構えなんだが、先行に回復屋がいないと不安かもしれんな。だったら、こういう組み方も考えられる。
先行偵察班: 和夫〈ライター〉、秋子〈くすりばこ〉、エミ〈カギ〉
後続探索班: 田口〈カメラ〉、アスカ〈そうじき〉この場合、後続は完全な「フレスコ撮影班」だろう。フレスコがあったらすぐ後続を飛んで来させれば、掃除と撮影が一気にできちまうから便利ってものだ。どうやらこの記事の作者もこっちの組み方が好きらしい。
こっちの組み方の弱点は、通路にガラス片があったときだ。そんな場合はしょうがない、後続を連れてきてアスカに掃除させるしかないな。
ん? 先行班に〈クッキー〉を持たせれば秋子がいなくても回復できる、だと? その通りだ。だがアイテムはひとり2つしか持てんからな、〈クッキー〉ひとつ分のスペースといえども馬鹿にはならんのだ。少なくとも、わしは勧めんな。
2.障害物は発見次第すべて撤去せよ!
ヒモ、ガラス片、扉……他にも数多くの障害物が、これからお前らの道をふさぐだろう。障害物はアイテムを使うことで必ず撤去できるが、1キャラ分の通路を空けるだけで満足してはいるまいな。
面倒だろうが、破壊できる障害物は1キャラたりとも残らず撤去しろ。錠の下りた扉も、見つけ次第すべて開けておけ。あとで、あとでと放っておくとロクなことがない。余計に面倒な回り道を強いられたり、残しておいたのが思わぬ壁になったりするからな。
3.戦闘はピンチだ! ピンチをチャンスに変えろ!
間宮邸は夫人の怨念に呼び寄せられた魔物どもの巣窟だ。ちょいと歩けばすぐにでも敵さんは噛みついてくる。傷の回復手段は限られてるから、闇雲に戦うのはみすみす死に近づくようなもんだ。人の命は一個しかないからな、むざむざと殺されてはいかん。
三十六計逃げるに如かず、と言うだろう。お前らにとってもそれは言える。まずいと思ったらすぐ逃げろ。敵さんが鬱陶しくなったらまず逃げろ。相手が化物でも、意外と逃げれば逃げられるもんだ。
だが逃げるばかりが能じゃあ生き残れん。積極的にピンチをチャンスに変えていかんとな。戦闘を上手く利用することだ、こういう風にな――
「よぶ」で快適らくらく移動
「よぶ」で別パーティーを呼ぶと、マップ画面に移るだろう。呼ばれたパーティーを10秒間操作するわけだが、その移動中には驚いたことに他の敵が出てこない(ただし、ポルターガイストは出現する)。これは利用すべきだな。
例えば、先行班が敵に遭遇したら「よぶ」を使い、後続の連中を安全に合流させる、といったことができるわけだ。応用として、戦闘中ずっと「よぶ」を入力し続ければ、別パーティーは悠々と辺りを探索して回ることさえできる。
利用法はお前ら次第だ。とにかく、「よぶ」は効率よく移動するチャンスということだ。
5人まとめてうれしさ5倍
〈くすりびん〉は持ってるな、よし……。〈くすりびん〉の効果は、パーティー全員の体力と心の力を回復させることだ。つまり、通常はどう頑張っても3人までしか回復せん。
そう、そこで「よぶ」だ。
「よぶ」で全員を集めて、戦闘中に〈くすりびん〉を使えば、5人全員が一気に回復するんだ。ただでさえ限りある〈くすりびん〉だ、こいつを利用せん手はあるまい。
しかも5人揃って戦闘に勝てば、5人全員に経験値が入る。一騎打ちだろうが袋叩きだろうが1人に入る経験値は変わらんからな。どうせなら5人がかりの方が楽というもんだ。お前らがやるのは騎士の決闘じゃあない、生き延びるための戦いだ。それを忘れるな。
4.プレイスタイルにこだわれ!
これが最後の助言だ。この屋敷は危険極まりない場所だ。素人が気を抜けばすぐに詰まっちまって野垂れ死にしちまう。そうならんためには、とにかく慎重に、注意深くゲームを進めることが大事だ。安全にゲームを楽しみたければ、次のことを怠らんようにな。
- チキンモード
・ セーブはこまめに行う。新たな部屋に入るときなど、特に要注意。
・ 仲間が死んだら「ぎぶあっぷ」ですかさずロードする。リセットでも可。
・ TVの音量を下げる。
・ 昼間にやる。だが、このゲームはホラーだ。『ユーズドゲームズ』にも書いてあったが、誰かが死んじまったらロードというやり方はあまりにも安直だしな、この館の雰囲気を大いに損なっちまう。本当に恐怖を体験し、そいつを克服したければ、こういう風にスタイルにもこだわることだ。
- ブレイヴモード
・ セーブは、ゲームを中断するとき以外行ってはならない。
・ 仲間が死んでもロードに頼らず、代用アイテムを駆使する。
・ 夜中にやる。夏の蒸し暑い夜ならなお良し。
・ ただし徹夜は恐怖よりも眠気が先に来るので禁物。館のどこかに、固有アイテムの代わりになる道具がある。そのお陰で、仲間の死を受け入れそれを乗り越えて、脱出を果たすってことができるわけだ。
ちなみにここの作者は3日間ブレイヴモードでプレイし、犠牲者を出さずにクリアしたそうだ。途中のトラップで突然全滅して一度やり直したらしいがな。
……もちろん、例のエンディングで大いにヘコんだようだが。
「わしに言えることはここまでだ……。
夫人の怒りを鎮められるかどうかは、お前らにかかっている。
さあ……行け! 心の力を、忘れるな!」