「屋敷を荒らす愚か者とは、俺達のことかもな」

二月 雷鳴の章:
今月の攻略フローチャート


さて、先月の「小さな獣のいる部屋」の画面写真をご覧になった読者諸兄諸姉は、机の上に書き置きが残されていたことにお気付きになったであろう。

……ごめんなさい。先月の図版では、メッセージウィンドウに隠れて書き置きなんて見えやしませんでした。そんなわけで、改めてその書き置きを調べてみようではないか。

ホラーで洋館で恐怖体験なのに、発電機を回して電気をつけるって発想はよく考えるとスゲェ斬新だと思う。

しょうごへ
   このさきには なにかいる
   あかりを つけないと さきへ
   すすめないようだ
   はつでんきは ないだろうか

はつでんき? そうか!
これだけの やしきなら どこかに
はつでんきが あるんだ!

――暗闇の中で、誰かがそう気付いた。
人は闇を恐れる生き物。だから、人は夜を照らす灯火を文明に求めたのだ。
道を切りひらく鉄鎚を携え、一行は暗がりの奥へと進む。
人の手による光をもって、恐怖という名の闇を払うために。
なんて、ちょっと格好いいですよね。


1. 暗闇の廊下

右のがバージョンアップ版。浮遊霊を避けろったって2匹しか飛んでこねえがよ。
最初の階層の北東隅にある扉が、ここに通じている。今月はここみたいに暗闇に閉ざされた所がほとんど。お出かけの際は、〈ローソク〉の持参をお忘れなく。

ここは先月でも岩に進路を塞がれてしまった所だが、今や一行は大型!スレッジハンマーで武装しているはず。バージョンアップした浮遊霊を避けつつ、岩の破壊活動にいそしもう。

東へ進んでいくと、消火器や代用アイテムの類がそこここに転がっている。しかしパーティーに犠牲者でもいない限り、マッチやホウキなんかがあってもアイテム欄を喰うだけ。消火器だけ拾って先を急ぐべし。

なお補足情報。廊下の壁際に座り込んでいる負傷者が、「〈まよけのおの〉と〈まよけのやり〉は、敵の呪いや恐怖から身を守ってくれるぞ」という情報をくれるのだが、〈まよけのおの〉にそんな効果は一切ありませんでした。ざけんな。


2. 山吹色の回廊

仮面の忍者、赤影〜♪(←機種依存文字)
暗闇はまだ続いてゆく。今度は、山吹色を基調に壁や床の色が統一された、少し広さのある空間。北と東とに進路がとれるようだ。

北へ進むと、先月も目にしたような赤い影が横たわり、その禍々しい熱でもって取材班の行く手を阻んでいた。念の為と思って〈しょうかき〉を使ってみるが、やっぱりダメ。諦めて東へ進みましょうね。

ま、ポルターガイストくらいならそろそろ慣れてくるけどね。東側の壁際には、3枚の扉と書き置き――にたどり着く前にポルターガイスト・銅像が! 別に怖がるほどのダメージはないし避けるのは簡単なのだが、なんせ暗いし精神的にちょっとアレです。筆者って怖がりなのかね。

気を取り直して書き置きを調べてやると、

えつこへ
   みちを ふさぐ かげには
   あおいライトを つかえ

と、タイムリーな指示をありがとう。これで〈あおいライト〉を探すという目標ができたわけだけど、結局扉の向こうに行くしかないのですね。3枚の扉は、開いてるのが1枚、〈カギ〉で開くのが1枚、鍵が合わないのが1枚。ここに限らず、〈カギ〉で開く扉は目につき次第錠を破っておこう。

入れる2枚の扉のうちどっちから入っても構わないが、ここでは〈カギ〉で開いた方の扉に入るのが吉。次の「紫色の部屋」に続いている。


3. 紫色の部屋/フレスコ: 2月3日


最初入ったとき、その色合いの不気味さに肝を冷やしたのがこの紫色の部屋。さすがは間宮夫人のセンスといったところ。すぐ北側にフレスコ画が飾ってあるので、直ちに撮影会の開催だ。

写真では全く見えないが、こうもりがウヨウヨいる。

2がつ 3にち
けっこん10ねんめ わたしたちに
はじめての こが うまれた
こどもは すくすくせいちょうした

のろけられてもねぇ。何の役にも立ちゃしない。

撮影後、すぐ東に落ちてる強力武器〈とびだしナイフ〉を盗ったら、進路を北にとろう。先月の大広間と同じこうもりが計3体、すでに飛来してきているはず。かなり鬱陶しいが、もう苦戦する相手ではないはず。回避しようなどとと思わず出会ったら殲滅する勢いでいればいいだろう。

はしがだめなら真ん中を歩けばいいのさ! ……ゴメン聞かなかったことにして。部屋を調べて回ると、東の向こう岸に懐中電灯みたいなのが放置されていることに気付くはず(部屋の中で「向こう岸」という概念が存在すること自体かなり異常だと思うが、間宮邸ではそんなことを気にしてはいけない)。

これぞ憎き赤影をかき消す聖なる〈あおいライト〉。向こう岸に渡るには板が2枚必要となるが、〈じょうぶないた〉がこの部屋に1枚用意されているという親切設計。板を回収しつつ使い回して、〈あおいライト〉を頂きだ。

岩といえば、岩男潤子さん最近おとなしくなった。前はもっとブッ飛んでたのに。〈あおいライト〉を盗ろうとすると、なんと前方から大岩が転がってくる。ヒットすると30ダメージを受けるので、ライトを盗ったら急いで戻って岩を避けよう。

……ていうかコラ、ここ家ん中だろが。間宮邸のセキュリティシステムは実に奥が深い。


4. 山吹色の回廊 (2)


先程の山吹色の回廊に戻り、北側の赤影に〈あおいライト〉を照射。ボボボボボという音とともに赤影は浄化され消滅。紫色の部屋に遺されていた「庭はもっと東だ。どうやら北の方から回らないとだめみたいだ」という書き置きに従って、東へ回り込む道を目指す。

通路には銅像が立ち並んでおり、案の定2つほど倒れてくるポルターガイスト地帯。しかしここまで来れば慣れたもの。素早いコマンド入力で避けつつ先を急ごう。なんかもう、筆者にも殺意が芽生えたんですけど。

あ、急いでても床に置いてある人形を調べるのは忘れずに。見どころだから。ポルターガイストには慣れても、筆者はいまだにこういうの苦手です。

回廊の北東隅にうずくまっている負傷者の、「床に…模様が…ある…部屋へ、大勢で入っては…いけない」という情報は憶えておこう。魔法陣の部屋で役に立つのだ。


5. 雷鳴の回廊/フレスコ: 2月11日・28日

稲光の影に、窓に絡んだツタまで描かれているのには畏れ入りました。
山吹色の回廊を抜けた瞬間、「窓の外に庭が見える!」とモノローグが入るこの場所が、雷鳴の回廊。筆者はここの雷の表現が本当に好きだ。どれだけ好きかは先月の雷鳴の回廊を参照のこと。

通路の西側に並ぶ扉(内1枚は金の鍵の扉なので開かない)は、フレスコのある部屋に通じている。東側の扉は、入るとそこが東の庭なんて甘いことは断じてなく、鎧がつっ立っている小部屋に続いている。まずは、情報を求めてフレスコの撮影会といってみよう。

フレスコの部屋は、床に1キャラ分の妙な魔法陣が描かれている。ここで、山吹色の回廊 (2)で負傷者が言っていた台詞を思い出そう。「床に模様がある部屋へ大勢で入ってはいけない」と。「なかま」コマンドでひとりを分離し、部屋へと足を踏み入れる。すると!

絶対絶命のピンチに見えるけど、この状態だと誰もダメージを食らわないのだ。このようにあっという間に炎に巻かれてしまう。魔法陣からハミ出して炎に踏み込んでしまうと、1秒間に10HPずつ削り取られる。一列縦隊で歩いてきた者は即座に悔い改めるべし。何にせよ、落ち着いて〈しょうかき〉を使い鎮火しよう。

まあ、食らうったってたかだか10ダメージ/秒だから、炎に焼かれながら強引に撮影を敢行という手もあるにはある。捜査画面中は時間が止まってるしな。それと、魔法陣を踏まなきゃいいじゃんと思う方もあるかもしれないが、部屋の右から3キャラ踏み込むと、縦軸上の位置に関係なく炎が発動するので無駄な抵抗です。炎の魔法陣と言うより、炎よけの魔法陣と言ったほうがいいかも。

撮影会の成果は次の通り。

2がつ 11にち
かみなりがなり いなずまが
ひかっているところが ある

2がつ 28にち
そこにたつ よろいに
やりを もたせろ


6. 雷鳴の回廊/槍と鎧と雷

「しらべ」ると「やりを もっている。とりますか?」と訊いてくるんだが……よく考えたら、よい子はいきなり盗ったりしないと思います。今に始まったこっちゃないけど。
2月11日のフレスコの部屋を西に進むと、そこには鎧が飾ってある。金持ちが見せびらかすために持っているような鎧が何でこんな奥まった所に飾られているのか、その真意は謎に包まれているがとにかく「しらべ」てみると、突然捜査画面に移行。フレスコ画以外の捜査画面とは初の出会いだ。

とりあえず全てのコマンドを試してやろうと思い、「しらべ」たり「こころ」で攻撃してみると、鎧の持っている槍が外れて強奪できるようになる。〈よろいのやり〉のグラフィックは〈やり〉〈まよけのやり〉の使い回しなので、武器欄に入れようとして「こうかんできません。」と言われた人はきっといるはずだ。……筆者の他にも。

「あとは しゅうちゅうりょくで……」 落雷のような物理現象が集中力で何とかなったら、科学者なんて苦労しないよな。次に行くべきは、フレスコ画にもあった「雷が鳴り稲妻が光っている」部屋。鎧がつっ立っている小部屋のことだ。「しらべる」とこれまた捜査画面に移行するので、迷わず「どうぐ」の〈よろいのやり〉を使用。鎧の右手に槍がぴったりはまり、……あれ? 何も起こらねぇ?

はい、賢明な読者諸兄諸姉ならばすでにお気付きの所でしょうが、本作における万能のイベントアイテム・「こころのちから」の出番ですね。実際、〈よろいのやり〉使用後に「しらべ」てやると、「あとは しゅうちゅうりょくで…」と心の力の使用をほのめかされる。

漆黒の天空に閃(以下略)一定量の心の力を消費することにより、祈りは天に通じ、漆黒の天空に閃光の竜が走り鼓膜を突き刺すほどの雄叫びを上げ、それと同時に立ちはだかる壁は跡形なく四散し目指す所の庭はその全貌をあらわにするだろう。

ちなみにこれ雷の比喩です。壁に穴が空くので、東の庭に行けるようになります。


7. 東の庭

「庭から外へ出りゃいいだろ」とは考えるな。筆者も我慢してるんだから。
壁の穴をくぐるとBGMが一転、アップテンポなナンバーに替わる。まるでライヴでバラード系の曲が続いて中休みが入った後のへきるさんみたいな変わり身だ。

東の庭にあるのは発電機と、最東端の納屋。ここでもまた岩が道を塞いでおり、〈ハンマー〉を使う必要がある。おそらく持ってきているだろうが、持っていなくても納屋に保管されているので気にしない。というわけで、まずは納屋から行きましょう。

ここの浮遊霊に触れると、山吹色の回廊まで一気に戻されます。
まあ雷鳴の回廊で開けられる扉を全部開けてれば、ショートカットがあるから問題ないんだけどねー。
サボった人は残念。 納屋には〈ガソリン〉と〈ハンマー〉が安置されている。この〈ガソリン〉を発電機まで持っていって、火力発電すればいいわけだ。

しかしいつも思うのだが、空いた薬瓶にでもガソリンを入れて口にティッシュか何か詰めれば、即席の火炎瓶が作れやしないのだろうか。この取材班って工夫のない連中だね。まあTRPGじゃあるまいし、そこまで要求しないけど。

和夫は3人の女をとっかえひっかえ稼がせて喰ってる罪な男なのねってそりゃとんだヒモ違い。
美凪 「……ひも?」
往人 「違う」(AIRネタ)さて、岩を壊してガラスを掃除して錠を破れば、いよいよ発電機に到着。火力発電は二酸化炭素や窒素酸化物を排出してすこぶる環境に厳しいが、生きるためにはそうも言ってられない。

〈ガソリン〉を発電機に注入しスターターを引っ張って、恐怖の闇が支配するこの世界を文明の光で照らしてやるのだ。


8. 発電機とその後

画面写真は〈ぼくとう〉のありかを示してます。取ってない人は要チェック!
発電機の作動に成功すると、一気に屋敷全体が明るくなる。山吹色の回廊や紫色の部屋が〈ローソク〉なしで歩けるようになった日には、読者諸兄諸姉は人類の科学文明の進歩に感動を覚えるに違いない。

では、今月の旅の発端となった「小さな獣のいる部屋」まで戻ってこよう。北に見えている扉の向こう――先月「帰れー!」とおん出された所――に、今は進めるようになっているはずだ。

扉をくぐると、だだっ広い部屋に出る。ここでガシャガシャと派手な音を立てて襲いかかってくるのが、今月最後の強敵「どうのよろい」。

だが避けるのは実は簡単で、見えている〈くすりびん〉を無視して止まらず前へ突っ走れば、十中八九迫ってくる鎧さんに触れる前に北側の扉にたどり着ける(3人パーティーの場合、10回に1回ぐらい触れちゃいますが)。

あゆ 「うぐぅ、滅殺だよっ!」
祐一 「相手がゾンビ系でないと、途端に強くなるな」
あゆ 「ボク、怖いの苦手だもん。それに、今日はどうのよろい対策だけはばっちりなんだよっ」
そううそぶくあゆの手には、1本のロープがあった。
祐一 「武器を持つと人が変わるタイプだな。末恐ろしい奴だ」
あゆ 「うぐぅ、ボクはいつだって元気だよっ。変なこと言うと絞殺だよっ!」
拗ねた表情で振り返り、ロープを握り締めるあゆ。
あゆ 「祐一君、覚悟だよっ」
祐一 「……何でもいいけど、鎧の相手してやれよ。困ってるじゃないか」
あゆ 「あ……」
銅の鎧は、することもなくたたずんでいた。
銅の鎧 「ひどいです……。そんな戦闘する人、嫌いです」 しかし、男ならここで敢えて勝負に出たいところだ。攻撃力の高い難敵だが、取りこぼしさえなければ、一行は対どうのよろい最終兵器〈ロープ〉を計2本携帯しているはず。2・3発ヤキ入れて鎧を撃破し、いっときの勝利の美酒〈くすりびん〉に酔いしれるとしよう。

次章に続く扉をくぐれば、照明の明るさと対照的に、一層暗さを増したBGMが一行を迎える。
もはや戻れぬ死地に踏み込んだのだということに、否応なく気づかされるだろう……。


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