パッド操作
『スウィートホーム』は、見かけはごく普通の見下ろし型RPGで、操作に慣れるのにさしたる苦労はないはず。念のために、パッド操作方法をさらっと解説しておこう。
十字キー キャラクターおよびカーソルの移動。 Aボタン 指示の決定。/コマンドウィンドウを開く。 Bボタン 指示のキャンセル。/ステータスウィンドウを開く。 スタートボタン ポーズ。 セレクトボタン 使用しない。 なお、IIコンは全く使用しない。マイクに「もしもし」などと話しかけたところでなしのつぶて。
移動中のコマンド
移動中にAボタンを押すと出現するコマンドウィンドウ。
このゲーム独自のシステムである「こうたい」や「なかま」、これらに馴染むことが呪われた館の探索にまず不可欠だ。疎かにすれば死あるのみ。
「こうたい」と「なかま」
「何が起きるか分からないから、
みんな、仲間を組んでおいた方がいいぞ」――星野和夫、探索に際して
プレイヤーキャラは総勢5人。だが本作は5人がぞろぞろと一列縦隊で歩くような普通のゲームではない。「こうたい」と「なかま」コマンド、本作の醍醐味であるこれらを解説させて頂こう。
ゲーム開始時、5人は図のようにバラバラの状態である。しかし、和夫を動かして秋子さんに隣接させ、「なかま」コマンドを用いると……
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和夫と秋子さんの2人パーティーが結成される。これを繰り返して、他のキャラを取り込んでゆきパーティーを組み立てよう。
しかし、ひとつのパーティーに入れる人数は3人まで。4人目を取り込もうとすると、にべもなく拒絶されてしまう。なぜ5人揃って行動しないのかその理由は定かではないが、ここはぐっとこらえて田口を見逃してやろう。
残った田口とアスカはどうなるか。ここで「こうたい」コマンドを使い、田口を選んでみよう。すると、プレイヤーの動かすキャラが和夫から田口へと交替するのだ。
そして先程と同じく田口がアスカに「なかま」を使えば、田口&アスカのパーティーができあがる。これが「なかま」「こうたい」コマンドの基本にして極意だ。
他の仲間に面していない状態で「なかま」コマンドを使えば、ひとりだけパーティーを離れることができる。もちろんそのまま単騎で先に進むこともできるし、別パーティーに合流しに行くのも得策だろう。パーティーひとつをとっても、このように様々な戦略があるわけだ。
穴に落ちかかっている仲間を助け出すのも、「なかま」コマンドだ。穴にはまると1カウントで3HPを失っていく(1カウント=1秒)。ゆえに、放っておくと「残りHP÷3」カウントで死に至るので、死にたくなければこの俺に命乞いをしろッ!田口ッ!!
仲間を組んだとき、別れたときの台詞回しひとつにも凝っているので、臨場感も高めてくれるぞ。「こうたい」「なかま」を駆使し、臨機応変にパーティーを組み替えて探索に役立てるのが、生還への第一歩だ。
「どうぐ」
ありふれた「どうぐ」コマンドも、本作では特異なシステムであり重要なファクターだ。
試しに「どうぐ」コマンドを実行してみよう。ウィンドウはかなり縦に狭いことが分かるはず。固有アイテムの他に持てる数は、ひとりにつき、通常アイテム: 2個。 武器: 1個。
それだけしか持つことは許されないのだ。針金2本も丸太2本も同じようにアイテム欄を占めてくれるのはもはや言うまでもないだろう。
「どうぐ」の下位コマンド「どうぐ」ウィンドウ内のアイテムを選択すると、次に「つかう」/「こうかん」という下位コマンドが現れる。「つかう」には説明は必要ないだろう。
問題の「こうかん」だが、本作においては、仲間同士のアイテムの受け渡しも、落ちているアイテムを拾うのも、すべて共通の「こうかん」という動作で表現される。
パーティー内での交換は直観的に解るだろう。「どうぐ」コマンド内では空欄にカーソルを合わせることができるので、もしアイテム欄に空きがあればただ単に渡す(つまり、アイテムと無とを交換する)こともできる。
落ちているアイテムを拾うには、アイテムに面して「こうかん」コマンド。自分の持ち物と、床からの拾い物を「こうかん」するわけだ。もちろん、空欄があればただ単に拾うことになる。
さらに、パーティー内だけでなく、別パーティーとも道具の受け渡しが可能だ。交換相手キャラに接触して「どうぐ」を開くと、自分と相手との2人のアイテム欄が表示される。
念のため、固有アイテムを交換することはできない。アイテムというより、キャラクターの特殊技能と考えるべきだろう。「こうかん」を駆使し、臨機応変にアイテムを入れ換えて探索に役立てるのが、生還への第一歩だ。
しかし、このシステムにも問題点がないわけではない。
それは「アイテムを捨てられない」という所だ。どういうわけか、和夫らは持ちきれないアイテムを「その辺に置く」ということができず、あくまで別のアイテムと交換してでないと手放そうとしてくれないのだ。とんだ貧乏性というか、意地汚い連中である。
このせいで、適当な場所に便利なアイテムを集めて探索の拠点を作る、といった戦略が取れない。これが可能だったら、もっとひとそれぞれの攻略方法が楽しめたと思うのに、実に惜しいことをしたものである。
それと屁理屈っぽい話になるが、〈ハンマー〉〈まさかり〉〈よろいのやり〉といった類のものを、武器欄に入れられないのはどういうことか。納得のいく説明がぜひ欲しい。イベントアイテムだからと言われればそれまでだが、例えば障害物の潅木を切るには、〈まさかり〉というたったひとつのアイテムではなく、斧系の武器が必要――とでもしてくれた方がより現実味が出たと筆者は思う(ちなみに、このゲームの斧はどれも弱い)。
余談だが、本作には防具が存在しない。なんて理不尽なんだと筆者は最初思っていたが、やがてすぐに合点がいった。剣とか槍なら百歩譲るとしても、幽霊屋敷に落ちてる鎧なんて誰が好きこのんで着るもんですか!
その他の移動コマンド
- 「はなす」
人に話しかける。仲間に話しかけると、キャラごとにきちんと台詞を喋ってくれるので嬉しい。屋敷の中にも若干の生存者がおり、彼らから情報を聞き出すのもこのコマンドだが、そんなものは二の次だ(おい)。大切なのは仲間じゃないか。
- 「しらべる」
物を調べる。書き置き、ダイイングメッセージ、白骨死体など、調べるべき所は数多い。フレスコ画などを調べると、捜査画面に移行することもある。落ちているアイテムを調べるだけでは手に入れたことにはならないので注意。
- 「せーぶ」
現在のデータをバッテリーバックアップRAMにセーブする。セーブファイルは1個だけ。〈ボロボロのいた〉を使った回数などは全てカウントされています。残念でした。
- 「ぎぶあっぷ」
下位コマンド「あきらめない」で、前回セーブした所からやり直す。「あきらめる」で、セーブファイルを初期化、冒険の書を消すというヤツだ。本作ではニューゲームを始めるためには冒険の書を消さねばならないので(ドラクエと同じ)、中盤まで進んだ辺りでふとOPデモを見たくなったときなどどうしようもない。対策は2本目を入手すること。筆者は500円でゲットしました。